悪い事ばかりが頭の中を駆け巡り、どんどん、マイナス思考が頭の中を駆け巡るようなことはことはありませんか?気にしない、気にしない。と思っても勝手に色々な考えが浮かんでしまう。
そんな時には、あたかもそんな自分を第三者の目で自分を観察している、つまり、客観視することで「ハッ!」と我に返ることが出来ます。客観視する事をメタ認知と呼ぶようです。
具体的な方法をいくつか紹介したいと思います。
NLP デソシエイト
あたかも、自分を第3者の目で見ているように、自分の事を客観視できる能力をメタ認知能力とすればNLPでいえばデソシエイトした状態といえます。
参考図書:NLPの基本がわかる本 山崎啓史 日本能力協会マネジメントセンター
♦メタ認知(客観視)のコツ
自分が映画のスクリーンに映されていて、自分が客席から自分の事を見るイメージ等と言われます。映画のイメージまではなかなか持ちにくいですが、写真のイメージで十分です。場面場面を自分の中で客観的に見ているイメージを持つの比較的可能です。
それでも難しければ、あたかも自分が悩んでいる事、つらい事を親友が全く同じように悩んでいるとしましょう。なんと声をかけますか?
自分の尊敬している人、それは歴史上の人物でも、既に亡くなっってしまった人でも構いません。例えば父親なら、こんなときどうしただろう。と考えましょう。
視点があなたではなく、他の人に移っています。あるいは、同じ自分でも将来の自分から今の自分を見たら、でも構いません。
そもそも思考は自分が作り出したものですから、例えば、非常に嫌いな人がいたら、その人をピエロに仕立てたり、イメージの中で小さくすると良い。等とも言われますが、私にはあまりピンときません。
また、自分の思考の癖を把握しておく事は大切です。そのためには自分の価値観、譲れない物は何か?という事も把握しておく事が非常に大切になります。
感情は勝手に湧き出てくるので、勝手に連鎖させないためにも、どういったケースで自分は思考の連鎖が発生しやすいか把握しておく事で事前に連鎖がおきそうな状況になると、きた、きた、と思えるので事前に準備することが出来ます。
ACTの考え
マインドフルネス
マインドフルネスについては私の個人的見解を下記の記事に記載していますので参照ください。
アクセプタンス/脱フュージョン
思考や感情でいっぱいになっている状態(フュージョンの状態)を脱失する必要が有ります。脱フュージョンとACTでは呼んでいます。自分が思っている事、つまり、思考と現実と感情と感覚がごっちゃになっているので、丁寧に切り分けて行く事が必要です。
思考や感情と戦ってはいけません。そのままにしておく事をACTではアクセプタンスと呼んでいます。
心を静かに観察して、アクセプタンスや脱フュージョンの練習をする方法の一つが「マインドフルネス・エクササイズ」です。
こころがふわっと軽くなるACT 刎田文記 星和書店
思考の連鎖を断ち切るのには、たとえば、あいつは許せない!!といった言語が頭に浮かんだら、アンパンマン、等と全く関係ない言葉を発することで連鎖を留めるのに効果があると、You Tubeで紹介されていました。
そもそも、思考の連鎖は自分の頭の中で勝手に言葉を使って連想ゲーム(若い人は知らない?)を始めている訳ですから、その邪魔をすればよい。そういった意味で、非常に効果的なのでは?と思いました。
「文脈としての自己」「観察する自己」などとも言われますが、フュージョンの状態を脱して、客観視出来た状態になったら、自分の価値に向かって必要な行動をとって行く事が大切になります。
価値に向かって行動を選び、行動し続ける
ACTにおいては、自分の人生にとって、大切な人や大切な事は何か?どんな風に生きて行きたいか?を明確にすることが大切で、その価値に向かう行動を勇気をもって進めて行く事で事態が好転して行くとしています。
価値というのは、日々の行動の方向性や指針です。価値を明確化するという事は「私の大切なものは何か?」について考え、私たちの人生における価値を捉え直そうとすることです。
こころがふわっと軽くなるACT 刎田文記 星和書店
また、こころがふわっと軽くなるACT 刎田文記 星和書店の中では、価値には、継続できる事、基本となる心構えがある事、自分にとって望ましい事。の3つの要素が必要だとしています。
ゴールと価値は違います。たとえば、「結婚する事」は結婚した時点で達成されるもので価値ではありません。「愛する事」は終わりがない価値で、行動指針です。
また、誰かの為にとか、何かの為に、こうしなければならない、こうすべきだと言うようなことは多くの場合「価値ではない」と考えてください。あくまでも自分にとって望ましいものになります。
参考図書:こころがふわっと軽くなるACT 刎田文記 星和書店
森田療法の考え
あるがままを受け入れる。といった点では、ACTと同じような考え方ですが、今、出来る事をやる。「外相整えば内相自ずから熟す」が大切だとされています。
森田療法では、心を直接操作しコントロールできるものだとは考えない。心理現象を自然現象の一つのようにとらえ、直接に心をコントロールすることは不可能であると森田療法は説く。
「心や感情は天気のようなもの」という標語に端的にそれが示されている。心という実体の何らかの傷を直接扱おうという発想で心に向かおうとするのではなく、心の状態や心の在り方を不問にして、とりあえず日常生活を続ける過程で自ずと心は治療に向かっていくと言う態度である。
このように自ずと心は治療に向かうという自然性が、森田療法を深い所で支えている人間観と世界観の特徴である。
森田療法と内観法 富山国際大学 大谷 孝行氏 より
まとめ
- メタ認知(客観視)するには、自分を第3者の目で見ているような感覚が大切。スクリーンの中の客席から見ている自分を想像する、あるいは、動画が難しければ写真(静止画)でも良い。
- 難しければ親友が全く同じ事で悩んでいたらなんと声を書けるだろう。こんな時○○さんならどうするだろう。と考えるのもメタ認識の第一歩
- マインドフルネスも実はメタ認知、自分を客観視した後で自分の価値観にそって、必要な行動をとるACT、今できる事を確実に実施して行く森田療法などがある。
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