仕事の進め方による品質問題の原因追及はどうすれば良いか?

業務上の品質問題の原因追及

原因は複数あり、複雑です。また、色々な要因が複雑に絡み合っている事が多いです。ロジックツリーを使ったMECEな展開、「なぜなぜ分析」による深堀、連関図法を用いた要因の関連性調査、主要因の推定。検証が大切になります。

ロジックツリー

 原因を追究するのに、漏れやダブりなく、なぜなぜ分析を繰り返し、原因を追究していく方法が適しており、上記のようなツリー状に展開していくロジックツリーが分かりやすいのでお勧めです。

漏れなくダブりなく(MECE)

 漏れなくダブりなく、は良くMECEMutually Exclusive, Collectively Exhaustive)と呼ばれています。

 ロジックツリーで展開する場合には上記のように横方向に展開する場合は縦方向は、階層がそろっていて、MECEな状態である必要があります。

フレームワーク

 MECEと言われると非常にとっつきにくいですが、単純に、フレームワークと呼ばれるものを、自分で使えるようにしておけば、それでだいたい事が足ります。難しく考える必要はありません。

製造業のモノ作りが絡んでいれば、4M(機械/人/物/材料)場合によって、検査、マネージメント、環境を加えても良いです。

Aか非Aか?、Aかそれ以外 の考えは大丈夫か?

良く、Aか、非AかAか、それ以外か?といった区分けが基本のように書かれていますが、私は、そう考えない方が良いと思っています。

 何故なら、それ以外、となった時点で、何でもありになってしまう。A以外と言われても、CもあればC’もあるし、Dもある。階層もバラバラになって、何も区分けしていないのと同じになってしまいます。

 私は、Aが有るか無いかAが高いか、低いか(反対語)で考えるのが良いと思っています。考えたら、有り/無しも反対語でしたね。

Aが有るか/無いか、とAかそれ以外では大違い

どこがマズイ?なぜなぜ分析 簡単な例でわかる | 論理思考補足編 | ロジカルシンキング研修.com (ltkensyu.com)より抜粋、追記
  • なぜなぜ分析だけであれば、電流が流れない原因を深堀していくので、漏れが出てきます。
  • 電流が流れる/流れないで場合分け(MECE)をして、上記のような展開になっています。

これを、Aかそれ以外、つまり電流が流れる場合、それ以外は?と考えると、もしかして黒色フィルムでカバーされていたんじゃないの?が思いついたとしても、他は漏れ放題ですし、ダブりが出てくる可能性もあります。電流が流れていない場合を考えることで、何があるか?と考えるとフィラメントが思い当たり、それ以降ももれなく考えやすくなります。

なぜなぜ分析を使って主原因に迫る。

人の行動や感情は入れない。

 仕事の進め方の不備を考えるのであれば、そこに焦点を当てて展開していくべきであって、途中で、人の行動や、感情を入れたりすると、結局、良く分からない展開になる事が多いと思っています。

なぜ、なぜ分析のチェック、逆、対偶

数学の話ですが、命題に対して、逆は必ずしも正解ではありません。上の例で見れば、日本の山には富士山以外の山もいっぱいあるからです。ただ、富士山は日本の中の一部です。

ただ。対偶は命題が正しければ、対偶は必ず正しくなります。上記の場合、日本の山でない(外国の山)であれば、それは富士山ではないからです。(上記の図の×に該当します。)

これを、なぜなぜ分析に応用しましょう。文章で記載されているので、解釈の幅が出来、数学のようにはいきませんが、参考にはなります。

  • 逆を考えた場合に成り立ちそうだけど、他にもあるよね。と思えるか?
  • 対偶を考えた時に、それは無理があるな、と思えば、論理的に成り立っていません。

極力、具体的に書きましょうとよく言われますが、解釈の余地が少ない方が論理的に考えやすいからです。

連関図法を用いて要因の関連性を調べる。

前述の記事で分析した要因の関連性を上記の図のように、直接的影響関係(ロジックツリーを逆からたどる)ほかに副次的影響関係も考えます。

副次的影響関係とは、例えば、「無計画な教育計画」は、「定期メンテナンスができていない」を直接引き起こす原因ではありませんが、無計画な教育計画によって定期メンテナンスの必要性の啓蒙教育や計画方法の教育が不十分であった場合、定期メンテナンスの実施を妨げる原因となります。

原因分析の手法~真因を導き出す手順とツールを事例で解説 (consultsourcing.jp)から引用

主要原因の推定

 矢印が多く出ている要因が主要因と想定されます。

今回、無計画な教育訓練が3本、「設備の更新が出来ていない」が2本、「混流生産が出来ない」が2本なので、これらが主要因(主原因)と考えられます。

現実との対比を行い主要原因を確定させる。

 物理化学的な不具合同様、データー化出来るものは相関調査を行うなど、現実と照合することで裏付けを行いましょう。

まとめ

  1. ロジックツリーを使ったMECEな展開、「なぜなぜ分析」による深堀、連関図法を用いた要因の関連性調査、主要因の推定。検証が大切になります。
  2. MECEな展開はフレームワークの応用、Aが有るか無いかで考える。Aとそれ以外はダメ
  3. 「なぜなぜ分析」の検証には逆、対偶の考えを応用。人の感情や行動は入れない

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