悩みの解消方法、自分を受け入れて受容し、自分に共感することで悩みは勝手に解消されます。

心理カウンセリング

交流分析に登場する自我状態を理解すると心の仕組みが理解しやすくなり自分自身も理解しやすくなります。自分を受け入れ共感することが悩みの解消につながります。解決しようとすると解決できない自分に悩みます。悩みを解消する上では大切なことです。

自我状態

この5つの自我状態は、私たちの中に存在する出来事や相手によって無意識に使い分けられている。

無意識に相手や出来事に対して自我は変わるので、人間関係でトラブルになる場面で出てくる自我状態は?と問いかけると、自分の悪い癖が分かります。癖が分かれば、会話を気を付けるようになります。

エゴグラム性格診断

エゴグラムとは、 あなたの心に”どの自我状態がどの程度あるか”によってあなたの心の癖がわかります。それを見るのがエゴグラム性格診断というわけです。

実際のエゴグラムの診断はネットを調べるとすぐに出て来ます。興味がある方は検索ください。

エゴグラムの活用方法

望ましいエゴグラムはAを頂点(あるいはNPを頂点)とした山なりのエゴグラムが理想的とされています。大体、誰でも持っている、親(P)の部分と、子供(C)の間で葛藤が怒り、それを調整するのが大人(A)の部分ですから、Aが高く、バランスが取れているのが望ましいという事になります。もう少し、詳しくお話します。

葛藤はCPとFCの対立、そのバランスをとるのがA

人は誰でもこうあらねばならぬ。といった物を持っています。規範といった方がわかりやすいかもしれません。厳しい親(CP)の部分です。

一方、欲望の赴くままにふるまう対極に子供の部分(FC)が有ります。

このどちらかに、極端に振れると大変なことになるので、その間でバランスをとっているのがA(大人)の部分です。

特に、FCの部分が暴走すると人生破滅に向かうのは容易に想像できますよね。社会生活が営めません。

CPの部分も極端にそちらに触れると、抑圧が激しくなり、心身共に疲れてしまします。

Aが高すぎるとAのマイナス面が出てきて損得に敏感で打算的、人間味に欠けて来ます。

Aが高くCPとFCのバランスが大切というのも納得いただけたのではないでしょうか?

「葛藤」、「迷い」、「悩み」の違い

葛藤と迷いの違いは?

葛藤とは

親(特にCP)と子供(FC)の間で揺れ動いて身動きが取れない状態とも言えます。どうしたら良いかわからないという状態です。Aの部分が調整しきれず、悶々としている状態です。「こうすべき」と「こうしたい」の対立とも言えます。

両方とも自分の中にあるのに不思議ですね。結局、FCとCPの両方、共有できる部分を増やしてバランスをとっていくしかありません。

♦迷いとは?

あれもやりたい」「これもやりたい」でも選べない。というような場合も葛藤と呼ぶことがあるようです。ただ、この場合は葛藤というよりは「迷い」と考えた方が私にはしっくりきます

両方とも子供の部分で共通です。大人の部分に登場いただきて、冷静になって、メリットやデメリットなどの、何かの判断基準を決めれば決められるからです。

それでも、子供が暴れ出し、どうしても、二つやりたいと駄々をこねだし、大人もたじたじになって厳しい親が登場し、合理的な判断基準には従うべきだ!となったら葛藤でしょう。

「これもやりたくない」「あれもやりたくない」でもどちらかを実施しないといけない。という時も同じで「迷い」と考えています。

参考図書 精神科医が教える聴く技術 高橋和己 ちくま新書

葛藤と悩みの違いについて

それでは葛藤と悩みの違いは何でしょう?葛藤が悩み、苦悩であるのは間違いありませんが、必ずしもCPとFCの対立だけではないですよね。意識と無意識の葛藤といった表現もなされます。

例えば、トラウマなんてのもそうですよね。過去のつらい経験から一歩が踏み出せない。行動できない。なんて場合、CPとFCの対立ではないですよね。心のブレーキといった方がぴったりきます。

心のブレーキが有れば、アクセルもあるわけで、結局は葛藤なのかもしれません。子供の部分の中にも、親、大人の部分がある。トラウマは子供の中の親(魔法の親)非言語で植え付けられた考え、と子供の中の大人(小さな教授)の葛藤といった説明もなされますが、逆に分かりにくくなると思っています。心のブレーキといった表現が私にはしっくりきます。

悩みを解消するには?

カウンセラーの態度として、受容共感自己一致が大切と言われています。

自分の事として考えると、カウンセリングの態度として納得できますよね。有るがままの自分を受け入れ、有るがままの自分に共感出来れば、そもそも、悩みなんかなくなるはずです。

自己一致とは色々な解釈が有るようですが、自分が思い描いている自分と現実の自分を一致させましょうという考え方なので、そもそも自己一致できていれば悩みがなくなるとも言えます。

どうすれば良いのでしょう。

私の好きな河合隼雄さんの言葉を紹介します。

悩みとか苦しみというのはそれに本気で向き合わないといつまでもそこから抜け出せない、というところが有ります。正面から取り組む、というのかな。「あいつが悪い」と誰かのせいにしておく限り、自分はその問題に正面から向き合わなくていいわけですからね。「あいつが悪い」方式でバーと怒ってしまうというのは、努力せずに100万円拾いたいという発想に近い。問題を自分の物としてみると、糸口は色々見えてくるんです。

悩んでいる時は全部がままにならない、八方ふさがりに見えます。実際に、もつれた糸を扱うのと同じでね。もつれた糸をほどこうとする時、いらついてその中から一本だけ引っ張り出そうとする人、いるでしょう?それをやると、ますますもつれて糸全部が使い物にならなくなる事が多い。

ふわーふわ―とやっているのがもどかしいようでも結局一番の解決方法だったりします。不思議な事にふわーふわーとやっていると、ほどけるときにパラパラっと一気にほどけるんですね。不思議なくらい。

こころの天気図、河合隼雄、PHP研究所 より

無理やり、糸を引っ張らないというのは、結論を早々に出さないという事です。これこれしなければと考えているうちはダメです。

CPが強いときには、自責の念にかられ、FCが強いときはなんで自分はこんな思いをしなければならないと理不尽な気持ちが強くなったりします。

自分を客観視できるように、自分自身に問いかけするのは非常に効果的です。「同じことで親友が悩んでいたらなんて声をかけるだろう」と考えたり「○○さんならどうするだろう」と思うのは大切です。

あるいはどうしてこんな風に考えるのだろう。その根拠は?そう考えてどんな良い事が有る?本当に大切にしたいことは?肯定的な言葉に変えたら(リフレーミング)とあーでもない。こうでもない。とやっている訳です。

友達に相談するのも良いですが、逆にぐちゃぐちゃにされる可能性もあります。基本は自問自答です。迷いの段階であれば逆に人に相談すべきです。人に相談してしっくりくる判断基準を当てはめればいいと思います。本当につらくなればプロのカウンセラーに相談するのもいいと思います。

ただ、そうやって、苦悩していると、ふと心が軽くなる瞬間が訪れます。一度、心が軽くなる瞬間が訪れると大丈夫と思えます。悩んでいた自分がばかばかしく思え、悩んでいる場合じゃない。もっと他にすべきことが有るだろうと思い始める訳です。

自分の中で受容、共感、自己一致が出来た時なのではと思います。

私の体験ですが、おそらく、そういったことを河合さんは言っているのだと思います。

まとめ

  • 自我状態を理解することは心の仕組みを理解し、自分自身を理解するのに役立ちます。
  • エゴグラム性格診断により自分の自我状態の傾向を把握することが出来ます。
  • 理想の自我状態は大人の部分が高く、子供と親のバランスが取れた状態と言われています。
  • 悩みは、自分の中の親の部分と子供の部分の葛藤、あるいは心のブレーキとアクセルの葛藤とも考えられます。
  • カウンセリングの基本的態度、受容、共感、自己一致は自分自身に向けましょう、自分を受容、共感、自己一致出来れば悩みは無くなります。

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