オペレーションの変化点を調べる
不良が発生した時期が明確になっている場合はその前後でオペレーションでの変化点が無かったか調査します。
概して、有用な結果が得られないことも多いですが、基本ですので実施しましょう。
特性要因を洗い出す
特性の不良の原因と考えられる要因を出来るだけ多く、漏れ、ダブりなく洗い出すのが目的です。従って網羅的に洗い出す必要があります。
原因追及はこの後に実施するので、何人かで集まって、ブレンストーミングでどんどん書き出すのが良いです。
それには、漏れ、ダブりなく考える必要がありますが、その為には良く知られているフレームワークを使うのが原則です。
今回のような物理化学的な不具合の原因を考える上では、有名な4M(人/方法/機械/材料)、場合によって、環境を追加すれば私の場合は事が足りていました。
まとめ上げる方法として、魚の骨が有名です。他に、ロジックツリーで展開していく方法も知られています。
ブレストする場合にはロジックツリーの場合、書く場所がなくなる事が多く、魚の骨の方が自由度が効くので、私は魚の骨の形で書き出すようにしています。
不良(特性)と特性要因の関係性/相関性を調べる。
具体的には、不具合の発生率と各種要因とに関係性があるか、相関はあるか?ということです。
例えば、装置AとBで発生率が違う、人によって、発生率が違う。製造パラメータの値と相関がありそうだ。等です。
関係性/相関性調査で気を付ける事
データーは100%信じると裏切られる。
機械により発生率が違うように見えたが、次の週は、発生率が逆転した等は良くある話です。N増しと言っても、時間がたたないと分からない場合もあり、待ってられません。
まずは、今あるデータで関係性でまずは調査し仮説立案に進むべきですが、裏切られることもあると覚悟しておくことが大切と思います。
関係性/相関=原因/因果関係とは限らない。
疑似相関とも呼ばれるようですね。別の第3の原因が両方に影響していれば見せかけの相関になります。
ただ、そうは言っても相関が見られるということは重要ヒントである事には変わりありません。なぜ相関がみられるのか?といった観点で考えるのは大切です。
まずは現状のデータを整理する
データーが無い場合は関係性/相関性の調査は当然できません。追加で、これも調べたい、あれも調べたいとなりますが、そこは、仮説をしっかり立ててから、必要があれば追加調査を行うようにしましょう。
まずは、現状あるデータでの整理が第一です。
統計学、データーサイエンスの利用
今はエクセルでも簡単に重回帰分析が出来るようになり便利です。
データーサイエンスといったデータの分析手法も色々出てきました。教師無し学習、と呼ばれデーターから色々予想することも可能になってきています。市販のソフトもいろいろ販売されているようです。使える状態にあるのならどんどん使うべきと思います。
しかし、データは上述したように、100%信頼できるとは限りません。
世の中データであふれていると言われますが、実際に直面している問題に対して、データーは十分でしょうか?そもそも、とっていないデーターは分析も出来ません。
改めて記載しますが、原理原則、現実/データーとを突き合わせて、仮説を立てることが大切です。現実/データ、原理/原則の両面で考える必要があります。
まとめ
- オペレーションの変化点を調べる
- 魚の骨を使って特性要因を洗い出す
- 不良(特性)と特性要因の関係性/相関性を調べる
- データーを100%信じると裏切られることが有るので、まずは現状を整理したら仮説を考える
- 関係性/相関性がある=原因/因果関係とは限らないが、重要なヒント。なぜ、相関が見られるのか考える。
- 統計学、データサイエンスは積極的に利用する必要があるが、原理原則と突き合わせることは必要。
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