ラインスタッフとオペレーターの改善活動の役割分担、進め方、考え方。

業務改善

今回、参考図書「IE問題の基礎、川瀬武志 日刊工業新聞社」を読み、共感するところも多く非常に勉強になりました。

参考図書からの紹介ですが私の理解を介しての紹介になります。

改善すべき問題とは?

問題=あるべき姿」(目標)と「現実」(状況)とのGAP

現在では、問題は無いと思っても、「将来のあるべき姿」と「未来の現実」を考えれば、当然GAP(問題)は出てくるはずです。

問題が無いという事はありえません。無いとすれば目標を持たないか未来を描けない人です。(参考図書より)

誰の問題か?(問題の所有者)

図1IE問題の基礎 川瀬 武志 日刊工業新聞社 1-4、問題とは何か?1-5、問題の次元、2-2、目標の階層性を参考に筆者が作成

目標の階層

解決すべき問題を明確にするには、目標と現実を明確にする必要が有ります。しかし、目標は図1に示したように、階層化しており、マクロな目標からミクロな目標に降りてくるピラミッド構造を持っています。

問題の所有者

目標は階層化されているので、スタッフとオペレーターの目標は同じではありません。従って実際の作業方法の改善などは、オペレーターの目標/問題であって、スタッフの目標/問題ではありません。

人は他人の問題は解決できない。

人は他人の問題は解決できない。

効果が出たとしても、本質的に他人の問題を解いたのではなく、無理やり結果を出しただけの事

スタッフの仕事とは
  1. ラインのすべてのメンバーが自らの努力と責任によって改善活動を行う。その為の資源的・時間的余裕を持たせるのがスタッフの仕事である。
  2. 手法やアプローチの提供および、教育、訓練に関する支援を行う。勤務時間内で改善活動を行う時間を確保するのがスタッフの仕事である。
ラインのすべてのメンバーが自らの努力と責任によって改善活動を行う事のメリット
  1. 継続的な改善が可能である
  2. すべての問題について、誰かが考えており、漏れがない。
  3. 処理される問題の数が飛躍的に向上するので問題解決能力が飛躍的に向上する。
  4. 変化に対する抵抗が少ない

書籍では、合計16個のメリットがあげられていますが、私が感じた、大きなメリットを4個紹介しました。

スタッフの心得

参考図書には他にも色々記載が有りますが、私が特に共感したのは以下の4点です。

改善を進めるには、管理も必要。管理すべきことが明確になっていないと、改善も出来ない。しかし、管理は人にロボットになる事を要求している。改善活動を勤務時間に入れないのは、ロボットになる事をオペレータに要請しているのと同じ事です。

間接部門、社長を含む各階層のスタッフは直接お金を稼ぐ、生産、販売、開発の第一線の従業員の扶養家族。多くの場合、現場から離れれば離れるほど、非現実的な答えがかなりの遅れを伴ってやってきます。各階層のスタッフは、現場の問題(人の問題)を解決しようとは考えず、自分でなければ出来ないことは何か?を考えることが大切です。

問題は次元を変え、問題の範囲を大きくとったり、小さくとったりして、良い答えが得られるように問題を定義することが大切です。例えば、現場の問題とすれば作業改善となりますが、そもそも、その作業が必要なのか、止めてしまう。といった選択肢が良い解決策であれば、他の部署との折衝となりそれはスタッフ、あるいはその上司の問題になります。

問題意識を持たせるには外力も必要。高い目標と正確な現状認識を与える外力(外的圧力)が必要です。有効な外力を与えることが組織体を統率するマネジメントの役割です。

また、新しい技術導入の場合には、スタッフ中心になるのは仕方がないが、その後、ライン中心のステージに持っていくべきなのに、ほとんどの企業がそこまで到達していないと記載されています。

私が何度かコメントしている現場改善の実践版としてお手本と思っている本、「15分ミーティング」のすごい効果、矢本 治 著、日本実業出版社では、まさしく、毎日15分、時間を取る事を推奨しています。他にもより実践的な方法が紹介されています。合わせて一読されることをお勧めします。

まとめ

  1. 問題とは 「あるべき姿」(目標)と「現実」(状況)とのGAPである。
  2. 目標はマクロからミクロ、未来から現在に階層化されている。
  3. 目標が階層化されているので、問題も階層で異なる。
  4. 問題は組織の問題なのは建前で、実質的には個人の問題である。
  5. 他人の問題を解決は出来ない。現場の問題を改善するのは現場であり、スタッフはその為の資源的・時間的余裕を持たせるのがスタッフの仕事である。
  6. ラインのすべてのメンバーが自らの努力と責任によって改善活動を行う事で、継続的な漏れの無い改善活動が可能になる。

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