困難な状況を乗り越えるのにまずは大切な事。一回冷静になり、自分の思いや認識を改めて知る。

心理カウンセリング

その状況から一回外に出る。

認識や考え方が変われば状況が変わる。行動を変えれば状況が変わるといった考え方を紹介してきました。リフレーミングで認識を変えたり、ソルーション・フォーカストで肯定的な未来を描いたり、NLPで提案されているウエル・フォームド・アウトカムの考えを紹介して来ました。

しかし、困難な状況に直面した場合、状況にどっぷりつかってしまい視野が極めて狭い状態に陥ります。

認知と行動を変えることで感情をコントロールしようというのが認知行動療法です。ただし、感情が高ぶって否定的な感情に支配されている時はそんなことは考えられないですよね。

そんなときは、認識を変えようと言っても困難です。一旦、その状況から物理的に離れて、自分を客観視し視野を広くすることで、頭の中を整理する必要が有ります。

客観視する質問

「親友が同じ状況で悩んでいたら、なんと声をかけるか?」が有効と紹介しました。同じように、自分自身を第三者の目を通して見つめられるような質問を自分にするのも有効です。

 例えば、尊敬する人、(歴史上の人物でも、実際の知り合いでも構いません。)「こんな時、○○なら、どうするだろう」と考えるのも人によっては有効でしょう。

 他に、身近な人、例えば、仕事の事で悩んでいる場合、上司らなどうするだろう、同僚ならどうするだろう、プライべートなら、友達ならどうするだろう、家族ならどうするだろう。と考えるのも自分以外の視点から見つめる形になるのでいい事だと思います。

 ただ、実際に相談するとなると「諸刃の剣」であることは認識した方が良いです。友達とか身内の場合、良かれと思ってアドバイスされても、かえってぐちゃぐちゃしてくることもあります。

現実の自分をもう一人の自分が見つめる。

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NLPではデソシエイトという言葉を使うようです。あたかも、自分自身を他人事のように眺める、ために、イメージの中で、自分の行動を見ている自分がいるような感覚で自分を観察する事になります。

手紙を書く

 誰かに相談するつもりで手紙を書く。文字にすることで、その文字を通して自分を見ている事になり、客観視するのと同じ効果があると言われています。

また実際に、誰々宛の手紙と思って書くことも大切。自分宛でも、他の人でも、歴史上の人でも良い。その人に対する思いも客観視できると言われています。

 ただ、実際に投函するかしないかはよく考えましょう。大体の場合は投函しない方が良さそうです。最近はメール文化でしょうが、状況は同じだと思います。

自分の思い、相手の思い、認識を改めて知る。

そもそも、リフレームは否定的な考えを肯定的な考えに変えるのに有効として紹介して来ました。しかし、そもそも、自分の思い、認識に気が付かないとその認識を変えることも出来ません。そもそも、相手や関係者の思いや、認識に気が付くだけでも考え方が変わる事があるでしょう。

その際に使える手法を紹介したいと思います。

ポジションチェンジ

椅子を二つ並べて、自分と、向かいの席には空いてがいると思って、実際に席を変わって、お互いの言葉を口に出すといった手法です。

第3者の立ち位置を相手の椅子の間に決めて、第3者の目で、お互いの言い分を聞くと良いとも言われます。

実際には、いない相手をいると思っても、なかなか臨場感がでません。椅子の位置を変えて、しっくりくる椅子の位置を考えるとか、相手のしぐさやトーンなども意識すると良いとも言われています。

初めのうちは、相手の事を想像するのつらく、しんどい思いになる事が有ります。無理はしない方が良いでしょう。

実際、やってみるとなかなか難しいですが、相手の考えに立とうとするので、日々の相手の表情なり声のトーンなど、いわゆる非言語的な表現に注目するようになり、少しづつ臨場感が持てるようになってきます。

それが本当に相手が思っている事と同じかどうかは分かりませんが、自分の中で、相手に対する考え、認識がやはり変わってくるのか、苦手意識は薄くなり話やすくはなります。

視点を変える

ビジネスであれば、ミクロな視点でなく、マクロな視点で、相手との関係ではなく、関係者、家族、の視点で考えようというものです。

改めて言うまでもないですが、もう少し大きく、社会全体で、など視点に限界を設けてはいけないとも言われます。

無意識の声を聴く

NLPで良く言われていますが、無意識とは言葉にできない、感覚で感じるもの。無意識が意識と逆の方向を向いていると、無意識の方が強いので、無意識(本当の自分)を感じることが大切だと言われています。

よって無意識にアクセスするには、その状況を考えた場合に感じる感覚、VAKに直接アクセスすることになります。

その感覚が何を物語っているのか、理解するには色々な手法があります。

手法としては、すでに記事にしましたが、やはり感じている事を言葉にして自問して行く方法、あるいはフォーカシングと呼ばれるように、その感覚に名前をつけ、擬人化することでその感覚と直接対話するような方法もあります。

また、感覚を言葉にして、その言葉を体で再現して、結局この感覚は何を言いたいのだろうといった手法も提案されています。

「何となく、壁を感じるな」と思ったら実際に壁を押してみる。自分が感じている壁はこんなにびくともしない壁なのか?もう少し、押せば、少しは動きそうな壁なのか、自分の感覚にぴったりくる所を探る。

私は、といった方が良いかもしれませんが、そんなすっきりする答えは得られません。カウンセラーと対人で実施すればそういった経験が出来るかもしれませんが、まだ経験していません。

河合隼雄さんの著書、心の天気図、PHPに、悩み事はもつれた糸と同じで、これはこうした方が良いだろうと糸をほどこうとするとかえって難しくなる。原因も一つではなく色々な事が複雑に絡んでいる。少しずつ、これではないか、あれではないか?とふわふわ扱っているうちに、突然パラパラとすべてが一気にほどける時が来る。と書かれています。私の好きなフレーズです。

また、この悶々とした思いは何だろうと考えるより、そもそも、リフレーミングやソーシャルフォーカストで肯定的な未来、ワクワクする感覚を感じる方が私にはピッタリきます。気が付かないうちに状況が変わっていた。という方がシックリ来ます。

皆さんも、自分に合う方法を見つけられるのが良いのでは?と思います。

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