成りたい自分になるための「仕掛け」「思考法」

心理カウンセリング

前回、ワクワクすると思える未来を描きましょうといったお話しました。

そう言われてもどうすれば良い?と思いますよね。また、夢だけ見ないで現実も考えろ。とも思いますよね。そのあたり、具体的にどう対処して行けばよいのか紹介して行きたいと思います。

快・痛みの原則

NLPとは?

 Neuro-Linguistic Programmingの頭文字をとったもので日本語では「神経言語プログラミング」と呼ばれています。1970年代にアメリカで開発された心理学的な手法です。

 Nは五感Lは言葉Pはプログラムと理解してください。五感と言葉が脳のプログラムを作ったり起動させる、といった考えです。

快・痛みの原則

痛みとは?

 先の記事で紹介した脳は空白を避けるも、空白な状態、分からないといった状態が苦痛だからです。分からない状態はコントロール不可能のため、危険と判断し、安心を求めます。

 また、意識は同時に2つ以上の事をとらえるのが苦手である。よって焦点化が起こるとも言われています。

 人は同じものを見ても、見え方が違ってきます。バッグに興味があれば、街を歩いていても、あのバックいいとすぐに目に飛び込んできますが、興味のない人にとっては、誰がどんなバッグを持っていたのか全く気づきません。

 これも、脳が性能以上の情報は処理できず、苦痛なので、多くの情報を省略してコントロールしやすく安心、安全を得たいからと考えられます。

快とは?

 それでは、快とは何でしょう。体が喜ぶ事。安心する。信頼できる。くつろげる。そういった良い状態です。言われてみれば当たり前の事ですよね。

 ただ、その状態は、五感が状態を作ると言われています。

 五感と言えば、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚です。NLPでは視覚情報、聴覚情報、その他を身体感覚として扱いVAK(Visual Auditory Kinestheticの頭文字)と呼びます。

 例えば、日常生活で、一家団欒でお気に入りのレストランに入る時には目から程よい明るさの照明が入り、心地よいジャズの音が聞こえ、おいしい物を食べる。そうすることでくつろいだ良い状態になります。

 快の状態は過去に体験した経験とその時に感じたこと(VAK)がベースになっています。

良い状態は自ら管理できる

「良い状態」をまず知って、それを作ることのできる五感情報を知ることで状態を管理することはある程度可能

 テニスのアガシをコーチした人の話ですが、勝っている時と負けている時のVAKを洗い出して勝っている時は何が見えているか?逆に負けている時は何が見えているのか?何が聞こえる?どんな感覚?このように勝ったときのVKAを何度も何度も再現させて、27位だったかれが半年後には世界1位になったそうです。

やりたい事。なりたい自分、体が、脳が喜んでるか?

 前振りが長くなりましたが、やりたい事、なりたい自分に悩んでいましたが、脳が、体が喜ぶことを見つければ良いんだと思いそれから色々考えるようになりました。

 それをすることで良い状態が得られるか。自分が活躍している時に、どういった物が見え、聞こえ、感じているのか、ありありと想像する。そうすることで、楽しそうとか、やりがいがありそうと思えることが大切です。

ウエル・フォームド・アウトカム(Well Formed Outcome)

なりたい自分、やりたい事を具体的に5W1Hを使って言語化する。

 いつ、どこで、誰と、何を、どうしていたいか?具体的に

それが達成できた時、体は、脳は喜んでいるか?

 何が見え、何が聞こえ、何が感じられるか?楽しい、安らぐ、ワクワクする。肯定的なイメージを感じることが出来るか?

その結果を得ることで、周囲にどんな影響を与えるか?

 エコロジーチェックと呼ばれています。その結果、自分だけでなく、周りと調和がとれているかチェックしましょう。という事です。

 例えば、貴方のなりたい自分になったとして、家族との時間がほとんど取れなくなる、あるいは、引っ越しをしなくてはならない。等、肯定的な面を思い描くのも大切ですが、そういった否定的なところもリスクとして認識する必要があります。

 いずれにしても、変化が起こる際には、環境、状況、人間関係のバランスに影響します。俯瞰的に関係者の立場を理解し、共有できる所を探ることになります。

 環境が変わることで関係者が不安に感じるのであれば言葉で説得するのではなく、行動で実績を作っていき認めてもらう事も大切ではないかと思います。

すでに持っているリソースは何ですか?

やりたい事、なりたい自分を実現するのに、不足している能力は何ですか?

すでに紹介したソルーションフォーカスの考え方を紹介します。能力、資源(お金、人脈など)考えるのに非常に役立ちます。

ソルーション・フォーカス

理想的な未来の自分を具体的にイメージした後、未来の理想的な自分から、今の自分を見た時に、自分が10点満点中何点なのか点数付けをする。そして、その時に、何故その点数なのか考える。

仮にいまが3点ならば、5点にするにはどうすれば良いか?を考えると今自分が持っているリソース、足りないリソースが見えてくると言われています。

また、将来の自分から今の自分に向けて、あの時○○してくれたおかげで××出来た。有難う。といったような感謝の手紙を書くのも良いと言われています。(最高の自分を引き出す方法、ケリーマクゴ二カル 大和書房 より)

結果が手に入るものを止めているものは何ですか?

 会社で勤務していて、時間が取れない。家族の理解が得られそうにない。意識出来るところで思い当たるものはすぐに思いつくでしょうし対策も考えやすいです。

無意識に自分を止めているものがあればどうすれば良いか?

 フォーカシングと呼ばれる手法があります。体で言葉に出来ないモヤモヤを感じ、そこから、自分の本当の考え、思いを導いていこうというものです。

私は、正直上手く感じられません。難しいです。ただ、有名な心理療法なので、皆様、試してみてから考えられても良いかと思います。一人でできるフォーカシングのやり方 (kokoro-yokohama.org)など参照ください。

 一方、やはり感じている事を言葉にしてみる。なんか不安、なんか怖い。など、非常に漠然とした表現しかできないでしょう。それは仕方がありません。無意識を意識化するにはやはり言葉で表現するしかありませんが、その際には省略や歪曲や一般化が発生すると言われています。そこを、それってどういうこと。どうしてそう思う。本当?と自分に聞いて具体的にいくしかありません。

 カウンセラーでなくても、そういった思いを素直に話出来る相手がいれば、話を聞いてもらうのも良いと思います。人に話をする場合、相手の意見を自分の意見と思ってしまう危険性もありますが、そこは、やはり、自問した上で判断して行くしかないでしょう。

別の記事で紹介した、自分で描いた脚本(人生脚本)が原因であったり。過去のトラウマから脱却できていないことが止めている原因である事に気が付くかもしれません。

良ければ下記の記事を参照してください。

達成したとして、そのことは自分の人生においてどういった意味がありますか?

自分の価値観や生き方に対して、目標を達成することの意義を再確認する事で、高いモチベーションを発揮できることになります。

逆に、自分の価値観や生き方に対して意義が感じられないのであれば、本当にやりたい事なのかさらに考え、価値観や生き方に意義を見出せるようにしましょう。

あなたが最初に実施する事、今、あるいは今日実施する事は何ですか?

私が今、大切と思っている事

私が今大切と思っている事

結局、やりたい事、なりたい自分に対して、

  • どれだけ強い、肯定的な未来が得られるか?
  • リスクも承知したうえで進む覚悟があるか?
  • リスクに対して具体的な対応策が考えられるか

という事だと思って進んでいます。

参考文献

「快・痛みの原則」「ウエル・フォームド・アウトカム」は以下の本を参考に記載しました。

  • NLPの基本がわかる本、山崎啓史著 日本能率協会マネジメントセンター(快・痛みの原則)
  • NLPの実践手法が分かる本、山崎啓史著 日本能率協会マネジメントセンター(ウエル・フォームド・アウトカム)

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