受容、共感、自己一致は大変難しいのですが、私なりに思う所を記載します。良ければ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
受容、共感、自己一致
心理カウンセラーは基本的態度として、受容、共感、自己一致が大切と言われます。
受容ってどうやるの?
受容は無条件の肯定的配慮と言われますが、有るがままの相手を受け入れるという事です。
十人十色、人は一人一人考え方が違うという事をしっかり認識することが受容の第一歩だと思っています。
しかし、人は自分とは違うと思っても、自分と価値観が違う人の事はなかなか受け入れられないですよね。どうすれば良いのでしょう。
よく言われるのは、自分の価値観を一旦置いといて、相手を受け入れるなどと言われます。いうのは簡単ですが、価値観は物ではないので、脇に置いておくと言われてもどうすれば?と思います。
冷たい言い方ですが、結局、私は私、相手は他人。相手は実際にその考えに基づいて実際に行動、生活されており、私がどうこう言う問題ではない。
そう思うと、そういった考え方、生き方もあるよね。と思いやすくなります。「私が否定すべき事ではない」と思えるようにはなります。
身近な人程、受容できません。距離感が大切です。
考えてみてください。あなたに年頃の娘さんがいるとします。娘さんが結婚したい人がいるから。と連れてきた人が、あなたより年上だったら素直に受け入れられますか?
これが、友達の娘さんであれば、まずは、実際に会って、よく話してみれば?ぐらい言えそうではないですか?
カウンセリングでは二重関係は禁止と言われます。カウンセリング以外の関係を持ってはいけないというものです。相談者が自由に相談できなくなるので駄目だと言われますが、親しい関係になるほど、受容は難しくなります。カウンセラー側の受容に強く影響するからとっても大切な事だ。と勝手に解釈しています。
共感するには?
当然、共感出来ない話は一杯あります。よく、相手の目で見て、相手の耳で聞いて、相手の歩んできた過去を振り返った時に。相手の立場になって考えましょう。とよく言われます。
そうは言っても出来る事は相手をじっくり観察するぐらいで共感できない事は共感できません。従って、共感できる所は無いかと探ろうと探りながら話を聞いて行く事が大切です。
相手の立場に立って考えたら、そう思っても仕方がない。あるいは、そう考えたとしても無理はない。と思えたら大正解ではないでしょうか?
相手の考え、思いに関心を持ち、理解しよう!といった思いが大切になります。
自己一致って何?
『自分が思っている自分(自己概念)』と『実際、現実の自分』とを一致させるのが自己一致。
自己一致させるためには、自分が思っている自分を修正するか、現実の自分を自分が思っている自分に近づけるかの方法で統合して行く事になります。
本来は、相談者の方が自己一致できないで苦しんでいるのが普通です。受容、共感をして自己一致して行く事で悩みが解決して行くんだろうと思います。
有るがままの自分を受け入れ、有るがままの自分に共感出来れば、そもそも、悩みなんかなくなるはずです。悩みが無くなるとは、自己概念と現実の自分が一致した、自己一致が出来たとも言えます。
カウンセラーに自己一致した安定した態度が必要なのは、それがクライアントに伝わるからだとも言われています。
大変奥が深いと思うのですが現実的には難しい。表面的に分かりやすく言えば首尾一貫、裏表がない。もっとわかりやすく言えば、思っている事と違う事を言ったりしてはいけないという事です。
実用的に考えるのであれば、そのことを認識しておく事が大切かと思います。
そもそも受容、共感、自己一致は難しい
元々、有効に機能しているカウンセリングを分析した結果、カウンセラーにこの受容、共感、自己一致の態度が見られ、クライアントに伝わっていた。という事です。
つまり、プロ野球でホームランを打ったバッターを分析したら、スイングスピードが○○以上で、バットの芯で球をとらえていた。なので、皆さん、スイングスピードを速くして、バットの芯で球をとらえましょう。と言っているのと同じだと思っています。
私が書いている他人事と思え、や、よく言われる自分の価値観は横に置いといて、や、相手の世界観、価値観に浸って、は、野球で言えば、肩は開かないように、頭は動かさないで、球をよく見て、、、、腰の回転で、、、バットは最短距離でダウンスイングで、、、フォロースルーは大きく、、、といった事と同じ事だと思っています。
相性の良いピッチャーもいるでしょうし、どう頑張っても打てなさそうなピッチャーもいるでしょう。
ホームランを打てるようになりたいと思いながら、何回も素振りをして試合をして行く事で、少しずつ上手になっていくしかないんだろうと思っています。
つまり、受容、共感、自己一致、と自分に言い聞かせながら、相手の思い、考えを知りたいと思いながら人の話を聴く練習をして行くしかないと思っています。
まとめ
- 受容とは無条件の肯定的配慮、十人十色、相手は自分とは違う人間、適切な距離感を保つことも受容する上では大切
- 共感は、相手の立場になって考えた時に、自分も同じ状況におかれたらそう思う、あるいはそう思っても仕方がないと思えれば成功。
- 自己一致は、自分が思っている自分と現実の自分が一致した状態。つまり、安定している状態。相談者は安定した状態でいる事が大切という事。しかし、現実的には難しく、首尾一貫、裏表がない態度で接することが大切と思う事が大切
- 受容共感はそもそも難しい。受容、共感、自己一致、と自分に言い聞かせながら、相手の思い、考えを知りたいと思いながら人の話を聴く練習をして行くしかない。
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