信頼関係を築くには、人の話をよく聞きましょうと言われます。共感が大切とも言われます。しかしながら、人の話は共感できないことがほとんどです。なぜなら、人は十人十色、感じ方、考え方が違うからです。
共感において、自分の価値観をいったん横に置いて、相手に立場に立って考えましょう。と言われますが、価値観はものではないので簡単に横にはおけません。相手の立場に立ったとしても、自分ならそうは考えないと思うことはよくあります。
ただ、自分の価値観は横に置けなくても、自分の考えは横に置くことはできます。ただ、その時に邪魔になるのは相手との距離感だと思っています。
人は十人十色と言われますが、人間は自分の中にもいろいろな考え方をする自分がいます。
相手との距離感が近いと、自分の考えが強く出てきてしまうのですが、一歩引いて、どうしてこの人はこう考えるんだろと思うと、自分の中の別の自分が出てきて共感しやすくなると感じています。
私が言うまでもなく、色々な書籍でもタイプわけがされています。今回はその一部を紹介し、人は自分とは異なる。十人十色だという事を改めて認識していただければと思います。
その認識を持つことが信頼関係構築のための第一歩だと私は思っています。
十人十色、人により感じ方は異なる。
快追及型、苦痛回避型

- 快追及型とは、面白い事、好きな事、楽しい事を求めて行動する事にモチベーションを感じるタイプです。
- 苦痛回避型とは嫌な事を避けるためなら頑張れると思うタイプです。
- 自分・他人の軸でもタイプ分けが出来ます。
You Tube プロコーチChannelより
苦痛回避型も未来は当然望ましい、明るい未来を期待しているのです。ただ、アプローチの仕方でモチベーションに対するスイッチが異なるだけです。
快追及型は利益・獲得を重視します。フィードバックもポジティブな物がやる気のアップにつながります。一方、苦痛回避型は損失を避ける・安全を重視します。例えばテストで100人10番目の成績であった人に、「上位10位に入ったよ」というか「上位5位に入らなかったよ」とポジティブな面を強調するか、ネガティブな面を強調するかです。
快追及型はポジティブなFeed Backが効果的ですが、苦痛回避型にはネガティブな側面を強調したFeed Backを受けることで、失敗による損失を思い描き、望ましくない結果を回避する事にモチベーションが高まります。
一般に、失敗のFeed Backは効果が無いと考えられがちですが苦痛回避型のタイプの人には成功Feed Backよりも失敗Feed Backの方が効果的である場合があるのです。
ただ、普通の悲観主義者とことなり、過去の自分のパフォーマンス、能力は非常に肯定的に捉えており、非常に自己肯定感の強い人で、将来においては悲観的な未来を想像することでモチべ―ションが上がり、高いパフォーマンスを発揮する人が実際に存在します。防衛的悲観主義と呼ばれています。
参考文献:実力発揮メソッド、パフォーマンスの心理学 外山美樹 講談社
快追及型から見れば苦痛回避型はやる気がないように見えたりしがちです。自分は楽しくやりたいことに目を向けてやる気になっているのに、そっけないからです。
苦痛回避型から見れば、快追及型はいい事しか考えないと思うでしょう。
当然ですが、快追及型も苦痛回避型も実際には両方必要です。自分、および、部下がどちらのタイプなのか把握していると、この後紹介する声かけの仕方が変わってきます。
コントローラー、プロモーター、アナライザー、サポーター
タイプ分けは相手の関心がどこにあり、どんなことに価値をおいているのかを知るための1つの切り口に過ぎません。それをヒントにコミュニケーションを交わすことで、より早く、そしてより深く相手との関係を構築するための手段の一つです。
コーチングのタイプ分けとは「人の特徴は他社とのコミュニケーションの取り方の中に最も顕著に出る」といった前提に立った分類方法です。
コーチングの基本 鈴木義幸監修、COACH A 著 日本実業出版 P101,P102を参考にして図などは筆者の方で作成致しました。
各タイプの特徴

行動的で、自分が思った通りに物事を進める事を好みます。過程よりも結果や成果を重視します。リスクを恐れず、目標達成に邁進します。他人から指示されることを何よりも嫌います。
行動の前に多くの情報を集め、分析、計画を立てるタイプです。物事を客観的に捉えるのが得意。完全主義な所が有り、ミスを嫌います。問題解決と分析の専門家。人との関わりは慎重で、感情をあまり外側に表しません。行動も慎重です。ミスを嫌い、最後までやり遂げる粘り強さが有ります。変化や混乱に弱く、安定、安全な人間関係を好みます。
自分のオリジナルなアイデアを大切にし、人と活気ある事をするのを好むタイプです。自発的でエネルギッシュ、好奇心も強く、楽しさこそ人生と思っています。多くの人に好かれます。ただ、飽きっぽい所が有り、一つの事を達成したり、継続するのが苦手です。
人を援助することを好み、協力関係を大事にするタイプです。周囲の人の気持ちに敏感で気配りに長けています。一般に人好きです。自分自身の感情は抑えがちです。また、人から認めてもらいたいという欲求も強いのが特徴です。
各タイプ別の対応方法

- コントローラーは指示をされるのを嫌いますので、複数の選択肢を用意して選ばせましょう。要望は理由を簡潔に示すのが良いです。「○○の理由で××をやって欲しい」
- アナライザーには出来るだけ前広に情報を開示しておくとよいと言われています。
- プロモーターには「次はこうしたらどうだ?もっとすごい事になるぞ!」と改善案である事を強調すると受け入れられやすい。細かい事は言わずにざっくりと信頼を伝えてお願いするのが効果的。たとえば「お前しかいないからさ、こんなことできるのは」などです。
- サポーターには「これならみんなも納得すると思います」と自分や他のメンバーと合意が取れる提案である事を伝えると良いと言われています。
診断テストに関して興味がある方はメールでお問合せ下さい。関連資料をお送りします。
自分の中にも別の自分がいる。
上記のように、人はそれぞれ感じ方、価値観が違うといった例をいろいろな参考資料から紹介しました。しかし、自分の中にもいろいろな自分がいることは容易に理解できるのではないでしょうか?
例えば、上記のコントローラーにしても、とことんコントローラーのタイプに振り切れている人は少なく、プロモーターや、アナライザー、サポーターの面を大なり小なりもっている。
例えば、コントローラーのタイプの人が5人集まれば、けんかになるかもしれませんが、誰かはサポーター役に回るのではないでしょうか?
人の話を聞く場合、自分の中にもいろいろな自分がいると認識しておくと、相手と共感しやすくなれると感じています。
まとめ
- 人の話を聞くうえで、相手と自分は考え方がそもそも違うといった考え方に立つことが必要
- 相手との距離感と、自分の中にもいろいろな自分がいると認識することが大切
- 人は快追及にやる気を感じる人もいるが、苦痛回避の方にやる気を感じる人もいる。
- 人の特徴としてコントローラ、アナライザー、プロモーター、サポータータイプに分類される。各タイプに合わせたアプローチも大切である。
- 一人一人違うだけでなく、自分の中にもいろいろな考え方をする自分がいる。
- 人の話を聞くときには、自分の中にもいろいろな自分がいると認識しておくと、共感できるようになってくる。
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