今まで、何度か認知、思いこみ、考え方を変える事の大切さを紹介してきました。今回は、それ以外の方法を紹介します。感覚や気持ちを刺激し、やる気を引き出す方法です。
認知行動療法
ABC理論:認知が変わると結果が変わるで紹介しました。結果をもう少し分解してみると、感情が生まれ行動につながるります。
感情をコントロールするには、認知を変えるだけでなく、行動を変えることで感情をコントロールしようという考えです。
行動を妨げている要因を取り除く
具体的には以下の項目が考えられます。他にもあるかもしれません。探してみましょう。
1)体調
体の調子が悪いと行動に移りにくいですよね。体調が悪ければ直しましょう。睡眠も大切です。
2)環境を整える。
例えばダイエット中なのに目の前に常に大好きなものがあるとか。誘惑事項を取り除く。良く言われることですが確かに効果があると思います。
3)不安や緊張が阻害要因なら和らげる
不安なら不安を感じない簡単と思えるものから実施する。あるいは緊張するから二の足を踏むのであれば、深呼吸で緊張を緩和すのが有効と言われています。
4)行動のハードルを下げる
家事が面倒に感じたら、簡単な物、ついでに出来る物、5分だけ実施するなど、小さなことでも出来ることをするのが良いです。
実行意図、手がかりを作る
「もし、状況Yが起きたら、行動Zを実行しよう」のようにif-thenの形式で計画を立てる事です。
実施出来た時のご褒美を考える
ベタですが大切です。
自己肯定感を上げる、達成感を感じる
自己肯定感を上げるで紹介しましたが、肯定的な考えになるには自己肯定感を上げる事が大切です。その為には小さくても良いので達成感をこまめに感じる事が大切です。
小さなことから、簡単なことから、あるいは結果ではなく、自分の成長に目を向けましょう。というのも、達成感をこまめに感じる。といった観点で見るとわかりやすいと感じています。結果でもなく、成長に目を向けるのは、結果は必ずしもうまくいかないことがあるからです。
参考図書:「科学的に幸せになれる脳磨き」 岩崎一郎・著、サンマーク出版
自分自身を受け入れ、仲間の事を考える。
自分を批判したり、恥に思ったり、罪悪感を抱くより、自分自身対して思いやりを持ち、自分自身を受け入れる。人には色々な側面があり、悩み、否定的な考えを持つのは当たりまえ。自分だけがと思うのはいわゆる思い込み。
仲間のこと、自分が尊敬している人、影響を受けている人の事を考える。一人ではないと思える。
最高の自分を引き出す方法、ケリーマクゴ二カル 大和書房 からの引用ですが、良く分かります。
NLPの「やる気」の考え方
気持ち=感覚(K)が「やる気」の源
NLPの所で紹介したように、五感(体験)と言葉が脳のプログラムを作る。また、「良い状態」をまず知って、それを作ることのできる五感情報を知ることで状態を管理することはある程度可能といった考えを紹介しました。
・やる気は映像としてイメージする物でも、音や、言葉でもなく、感じるものです。また、やる気は「良い状態」とも考えられます。
なので、やる気にあふれていた時の体験や感じていたものをありありと臨場感をもって思い出すと、脳のプログラムに作用して(認知に作用)やる気が高まる、というものです。
具体的には「やる気」があった時をありありと臨場感をもって思い出すことです。それはいつですか?どんな景色が浮かびますか?何が聞こえますか?だんだんやる気が出てきませんか?
参考図書:NLPの基本がわかる本 山崎啓史 日本能率協会マネージメンとセンタ
意図的に「やる気」に繋がる出来事や刺激を意図的に作り出す。
このことは、やる気につながる出来事や刺激を意図的に作り出しているとも言えます。
簡単に言えば、この曲を聴くとやる気が出る。といったような音楽があるのならそれをかけるとか、日常、誰でもやっているようなことです。
改めて、自分のやる気を高める出来事、刺激を探してみるとレパートリーが増えそうです。
アンカー効果でやる気スイッチをオンにする
状態をありありと思い浮かべたところで、「よし」と声をかけて、手をたたくとか、何かのポーズをとる(例えばガッツポーズとか)
そういったことを繰り返すことで、出来事や刺激がやる気につながりやすくなると言われています。毎回、同じ事を繰り返すと定着していくと言われています。
NLPでは「アンカー効果」と言われています。よかったら検索してみてください。
参考図書:NLPコーチング術、 木村佳世子・著 秀和システム
過去に「創造的だった時」と同じポーズをとると創造性の扉を開く。とも言われています。上記と通じる考えですよね。
一般的に、大きいテーマや、アイデアを生み出したい時は閉ざされた空間ではなく屋外や天井が高い部屋、一方、具体的で細かく緻密な考え、思考が必要な場合は閉ざされた空間が良いと言われています、
スタンフォードの心理学講座 人生がうまくいくシンプルなルール ケリー・マクゴニカル 日経BP社 より
なりたい自分になれず「やる気」が出ない場合
一所懸命、頑張ってきたことが結果的にうまくいかなかった場合、当然、やる気がなくなります。その際、無理にポジティブにならずに、一旦、受け入れることが大切との話をしました。
ここでは、違った観点で話をすると、なりたい自分、やりたいことが、上記のマズローの欲求5段階説や、ニューロ・ロジカルレベルのどの段階にあるか?という事です。
仮にプロ野球の夢が破れた時、その夢は社会的な欲求、能力のレベルであったと考えられます。その上の自己実現欲求や信念・価値観といったレベルが明確になっていれば、その価値観、信念に基づいてプロ野球以外の選択できる。という事です。
自分のなりたい事、やりたい事を考える際に、それが出来たとして次は何をしたい?と考えて行くのが良いかと思っています。
私が感じている事
紹介したことは自分なりの解釈を入れているところもありますが、すべて心理学で言われている事です。
ただ、実際に自分に合うか合わないかはあると思います。「自己超越」とか「使命」と言われても、何となく、宗教の領域のような気がしてピンときません。どれだけ、肯定的な未来を感じることが出来るか?が結局一番大切かと感じています。
行動のハードルを下げても「やる気」が出ない時はまったく動けません。そんなときは肯定的な未来をと言っても。。。。。。となりますよね。
脳が疲れているので、さっさと諦めて、別の事をして気分転換を図る。あるいは仕事なら、一旦別の仕事をする方が良いと感じています。
何か一つに決め、それ以外は効果が無いと切り捨てるのではなく、自分に合うと思うものを色々試して、自分なりのやる気のスイッチの押し方をケースバイケースで学んでいくしかないのかな?と思っています。
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