プロジェクトマネージメントの手法をフル活用して開発を完成させる。

本格検証/設計審査

まさしく、独自の目的・目標をもった期限付きの「プロジェクト」ですので、世間一般で言われているプロジェクトマネージメントの手法を使う事になります。

設計審査の体制例を上記のようにまとめました。

  • 全関連部署が参加し、情報共有を行い、アクションアイテムや決裁を行う全体会議
  • 問題点を明確にした上で少人数で突っ込んだ議論を行う分科会

この二つで進めて行くのが良いと思います。

全体会議

全体会議レビュー内容
  1. お客様要求事項の更新、優先順位に議論が必要であれば実施
  2. 開発進捗状況
  3. 開発体制(議論の必要があれば実施)
  4. 量産性評価(品質Q/コストC/デリバリーD)
  5. リスク評価(FMEA等)

1-1)お客様要求事項の更新

♦社内の要求事項の更新

 お客様要求事項のリストを事前にリバイスしてもらい、当日は変更点のみ共有。優先順位に関して議論が出ればその場で協議

♦お客様の要求事項の更新

 試作品の説明、あるいは、お客様の評価結果を聞く際に要求事項を改めて確認する。その際には設計者が同行するのが望ましい。お客様の関連部署の要求事項は営業にフォローしてもらう。

1-2)開発進捗状況

 要素技術進捗は結果と、目標値とのGap、今後の対応案を簡潔に。設計部門で議論できることは事前に議論しておく。

 試作品流動状況は責任部署から状況を簡潔に報告

 特許関係は、議論すべきことがあれば報告

1-3)開発体制

 議論があれば実施

1-4)量産性評価(品質:Q、コスト:C、納期:D) 

品質、お客様評価結果、コストC:製造によるF.S.評価、納期D:リードタイム

 目標に達しない場合には対策を考える必要はがあるが、コスト/品質/デリバリーは連動するところがあるので新しい考え方を導入する必要が出てくる。

 そこは開発責任者が関係者を招集して別途対応を協議し、全体会議で報告する。その際に、設計審査の決裁者に相談することも大切。

お客様の評価結果は、妥当性の確認も含むので、出荷、輸送、納入、引き渡し、すべての工程で問題点を明確にし、対応を分科会で協議する。

会議進行時の注意事項

  1. 決定すべき事項の明確にした案内を少なくとも前日までには発送する。
  2. 詳細は分科会の少人数で徹底議論。全体会議では問題点と対応内容を簡潔に報告
  3. 詳細な議論は分科会で良いが、会議の席で打ち合わせ日を決める。
  4. 記録者は司会者とは別に確保する。(記録者は参加者の持ち回りでもOK)
  5. 会議終了時に、記録者に会議の議決内容を確認してもらう。(ホワイトボードの手書きでもOK)
  6. レビュ-内容は文章(議事録)にして参加できなかった関係者にもメール発信。

これに関しては、記事を一つ書きました。良ければ参考にしてください。

設計審査(クロージング)

  1. 通常は、100%の状態で終了とはならず、残課題が残る。
  2. 期限日の前に延長するか、中断するか、量産移管するか決裁者に判断を仰ぐ。
  3. 判断量産移管に進む場合には残課題の整理、役割分担を明確に。

開発を進めても必ず、残課題が残ります。そこを明確にしておかないと、開発がいつまでも抜けられない。製造部門で実施した方が良い物をいつまでも開発が抱えていたりしますので、クロージングはそういった意味でも非常に大切です。

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